パンダのため息

老舗文芸出版社「パンダ舎」(仮名)で働いている「鞠小路まり」どすぇ。  出版ギョーカイ驚愕そして騒然の内幕暴露! もたまにあるかもよん。 でも、キホン的には読んでもためにならないよ〜んだ。


(その1から読む)

サイン会といったら、買ってもらった本に著者がサインをする会なわけですが、
実はさまざまなオプションがあったりします。
まず、「ため書き」といって「○○さんへ」みたくお客さんの名前を入れることですね。
あまりにスケジュールがタイトでない限り、これは可です。
そういうときの著者はきっと胸のうちで
「これでこの本は古本屋に持っていかれる心配がなくなったな」
とひそかに喜んでいることでしょう。
「座右の銘を書いてください」という方もいますね。
よくあるオプションなので、著者も事前に文言を考えています。
なかには「××××と書いてください」と指定される方も。
それがその作品と関係のある言葉だったりするとウケますが、
単にその人が好きな言葉だと著者は戸惑います(が、だいたい言われたとおりに書きます)。
「握手してください」
これはまあ問題ないんですが、
「一緒に写真を撮ってください」
というのは時間の制約もあるし、嫌う作家もわりといます。
著者と旧知の仲の人が来ると、いきなり同窓会のようなノリになります。
カリスマ性のある著者だと、いきなりカウンセリングみたくなります。
プレゼントを持ってきてくれるファンも結構いらっしゃいますが、
見ず知らずのファンからの口に入れる類のプレゼントはちょっと困ります。
(つづく)

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