パンダのため息

老舗文芸出版社「パンダ舎」(仮名)で働いている「鞠小路まり」どすぇ。  出版ギョーカイ驚愕そして騒然の内幕暴露! もたまにあるかもよん。 でも、キホン的には読んでもためにならないよ〜んだ。


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フロントでチェックアウトされた先生は、開口一番、
「キミ、いきなり"書け"というんじゃないだろうね。
まあ、朝食でも取ろうじゃないか」
とおっしゃいます。
あたしも人間ですし、先生も人間です。
そう言われたら、先生の指し示すラウンジに足を運ばざるを得ません。
ラウンジのソファに坐ると、先生は、
「キミ、まさか、コーヒーなんて子供みたいなもの頼むわけじゃないだろうね。
ここは、あたしに付き合いなさい」
と、いきなりスコッチのダブルを2杯注文されました。
ここは午前10時半の一流ホテルのラウンジです。
しかし、断る余裕すらありませんでした。
あたしにしてみても、
「そうか。
あたしを酔いつぶして逃げようという魂胆か。
そうはさせてなるものか」
ここまでの先生ペースをひっくりかえしたいという気持ちもあったと思います。
ほどなく、琥珀の液体が満たされたショットグラスが運ばれてきました。
(つづく)