パンダのため息

老舗文芸出版社「パンダ舎」(仮名)で働いている「鞠小路まり」どすぇ。  出版ギョーカイ驚愕そして騒然の内幕暴露! もたまにあるかもよん。 でも、キホン的には読んでもためにならないよ〜んだ。


リクエストがありました
「直木賞受賞後第一作」
の出版社リサーチをしてみました。
文春が受賞作を連発している時期は、
さすがに次の新刊も文春ということはないので、
文春受賞が途絶えたと思える時期を選びました。
(といっても、6作中2作がやっぱり文春なんですが……)
( )内が受賞作を出した出版社、その次が受賞第一作を出した出版社です。
ざくっと調べたので一部間違ってるかも。

1997上期 篠田節子(集英社)マガジンハウス
1997上期 浅田次郎(集英社)双葉社
1997下期 受賞作なし
1998上期 車谷長吉(文藝春秋)文藝春秋
1998下期 宮部みゆき(朝日新聞社)光文社
1999上期 佐藤賢一(集英社)中央公論新社
1999上期 桐野夏生(講談社)講談社
1999下期 なかにし礼(文藝春秋)新潮社
2000上期 金城一紀(講談社)講談社
2000上期 船戸与一(集英社)文藝春秋
2000下期 重松清(新潮社)講談社

(我田引水期3期)

2001下期 唯川恵(マガジンハウス)大和書房
2002上期 乙川優三郎(文藝春秋)中央公論新社
2002下期 受賞作なし
2003上期 石田衣良(新潮社)講談社
2003上期 村山由佳(文藝春秋)集英社
2003下期 江國香織(新潮社)幻冬舎
2003下期 京極夏彦(角川書店)講談社

ちょっと講談社が目立つけど、おおむね偏りはなさそう。
なぜかというと、
直木賞候補となると、
たいていは人気作家で、
たいていは各社編集者が常に5〜10人くらい原稿待ちで並んでいるので、
「受賞第一作」になるかどうかは運次第なんですね。
ま、しいていえば、
「文春は“受賞第一作”が少ない」
とはいえますよ。当たり前か…… (^_^;)

ちなみに、芥川賞のほうですが、
こちらは「受賞第一作」ってのがあまりセールスにならないので調べてません。(^_^;)

テーマ:文学賞って - ジャンル:本・雑誌
繰り返しになるけど、
あたしは(プロ対象の)文学賞はただの宣伝活動だと思ってるから、
芥川直木が文春の連続受賞だって、全然悪くないと思う。
ただ、それを露骨にやっていくと普通は信用を失ってしかるべきよね。
だから、マスコミもその信用をきちんとチェックすべきだと思うわけ。
たしかに芥川直木の出版界における経済効果は大きい。
でも、弊害も少なくない。
この賞があまりにアンフェアでかつあまりにもてはやされるもんだから、
この賞狙いで小説を書く作家が後を絶たない。
で、そういう作家の多くがそこで自分の持ち味を喪ってしまい、
そのまま文芸の世界から消え去ってしまう。
消えないまでいかなくても、全然面白くなくなってしまう。
ま、
「そういう作家はしょせんそれまでよ」
という言い方もできるけど……
あたしとしてはけっこう哀しいです。
(つづく)

テーマ:文学賞って - ジャンル:本・雑誌
芥川直木の文春刊作品が連続受賞しているヒミツは……
「司会者」
です。
文学賞選考会の司会者というのは、だいだい勧進元の出版社の編集長とかがやっているんだけど、
いまの直木の司会者が「キレモノ」なわけ。
選考委員ってのは、
ときには文壇の政治的な意図をもってある作品を推したりすることもあるし、
自分の愛人にちょっかい出したという理由で絶対に受賞を阻止するなんていう私怨もあるけど、
基本的には誰でもいいっていうか……まあ、名誉職ってそんなもんよね。
そもそも選考委員全員が候補全作品を読んで選考会に臨んでいるってことはまず考えられないし
(っていうか、昔は
「私はこの作品を読んでいないが……」
なんていうトホホな選評が堂々と発表されていたこともあった)。
でも、司会者つまり芥川直木における文春の某管理職氏にとっては、
どの作品が受賞するかが会社の業績を左右するわけだから、必死になるわよね。
でもって、その人にちょっとした会議テクニックさえあれば、
ほぼ自由自在に受賞作を決められるってわけ。
ま、文学賞ってばそんなもんよ。(^_^;)
(つづく)

テーマ:文学賞って - ジャンル:本・雑誌